湾鉄調査部
元々鉄道ブログですが、福岡県古賀市、新宮町、福津市の情報に移行、その後福岡市近郊の情報に寄り道した後、心理学と障害者福祉に関心を移しています。
広告


プロフィール

therapie

Author:therapie
 元々は鉄道ブログです。
 と言いつつ、福岡市北郊にある新宮、古賀、福津の情報をメインに書いていました。
 筆者転居のため、最近は福岡市内の情報をメインに書いています。
 自分の興味が向いたものを、自分勝手に調査しています。
 今のところ、基本的に毎週日曜日に更新しています。
 お問い合わせはメールフォームからお願いします。



最近の記事



カテゴリ



最近のコメント



最近のトラックバック



ブログ内検索



月別アーカイブ



RSSフィード



リンク


ブログパーツ類
あわせて読みたいブログパーツ

にほんブログ村 地域生活ブログ 福岡情報へ
にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村 鉄道ブログへ

ジオターゲティング


検索






Join the Blue Ribbon Online Free Speech Campaign


九州電力城南クラブ(旧山口慶八邸)
 九州電力は、福岡市中央区に「九州電力城南クラブ」という接待施設を保有しています。
 1940年に建てられた炭坑経営者の屋敷を利用した立派なものですが、売却されるかもという記事が出ていました。

 九州電力が、取引先を接待する際などに使う施設「九州電力城南クラブ」(福岡市中央区桜坂)について、売却を検討する資産リストに挙げていることが8日、分かった。九電は12年9月中間連結決算で1495億円の大幅最終赤字を計上し、電気料金値上げの申請も既に表明。保養所や未使用の社宅など、売却を検討する資産を100件近くリストアップし、赤字幅圧縮を目指す。【中山裕司】

 「城南クラブ」は福岡市動植物園などがある南公園近くにある。炭鉱で財をなした山口慶八が1940年、桂離宮(京都市)にならって建築した数寄屋造り。関係者によると、庭園が国の名勝に指定されている旧伊藤伝右衛門邸(福岡県飯塚市)に近い、近代和風建築だという。九電が65年に取得し、2010年には将棋第68期名人戦も行われた。カラオケルームやワインセラーも備えているという。
 福岡市文化財保護課によると、数年前に市民から「歴史的価値のある建物かもしれない」と調査の要望があり、九電に照会した。その際は、九電が「文化財指定などは困る」と答えたという。仮に市文化財に指定されると、修理時に補助金が支出される一方、届け出が必要になる改修も出てくる。
 業績が悪化している九電が資産売却の一環として同市に返却を打診した「福岡市九電記念体育館」は、賃貸契約を今年度から来年度まで1年間延長することで合意。その他の施設も契約関係や売却先などの課題もあり、資産売却までには難航も予想される。
(九州電力:接待施設「城南クラブ」売却を検討 赤字圧縮を目指す・2012年11月09日付毎日新聞西部朝刊)


<城南クラブの場所>

 この九州電力城南クラブは、城南線から少し入った場所にあります。

大きな地図で見る

<城南クラブの用途>

 しかしなぜ、このような邸宅を九州電力が保有しているのでしょうか。

 ここに招かれるのは、政治家や財界人、著名な文化人などに限られ、会長、社長といった九電幹部が応対するのだという。
 山崎広太郎元福岡市長が、初当選時に対立した福博の財界と手打ちを行ったのも「城南クラブ」だったし、昨年の福岡知事選では、候補者選びを主導した松尾新吾前九電会長や小川知事などが度々ここに集まったとされる。
 政界の舞台裏を知る「城南クラブ」は、九電の"力の象徴"と言うべき施設なのである。
(変わらぬ九電-接待施設「城南クラブ」と黒塗り乗用車 ・2012年6月22日付)


<福岡市内の炭坑主>

 かつて福岡には何人もの炭坑主が住んでいたそうです。
 あの伊藤伝右衛門も飯塚市だけでなく現在の中央区天神に屋敷を持っていて、現在でも一部の煉瓦塀が残っています。

 森鴎外が明治32年9月26日付の福岡日日新聞に寄稿した「我をして九州の富人ならしめば」(全文参照)にあるように、どうやら博多で遊ぶために家建てたとかもあったようです。
 もちろん、博多の人が炭坑に投資して一山当てたってのも多かったのでしょうが。

 山口慶八さんは佐賀で山口鉱業所(小城炭鉱?:参照)を経営していたようですが(参照参照)、唐津炭坑も開発したようです(参照)。
 佐賀県杵島郡武雄町にいて、東杵島炭鉱株式会社を経営していたらしい(参照)のですが、なぜ福岡市内に屋敷を作ったのかは分かりません。

<保存を求める動き>

 そんなこんなで、2010年には明治建築研究会という団体が、九州電力、福岡県知事、福岡市長、文化庁に宛てて次のような文書を出したようです。

 突然失礼します。ご面倒をおかけしますが御検討をお願いします。
 京都の桂離宮にならって建てられたと言われる数寄屋造りの九州電力城南クラブは、文化財クラスの優れた近代名建築です。九州北部でいくつもの炭鉱を開発した故・山口慶八氏が昭和15年に建てた近代の名建築です。
 後世に悔いを残さないためにも文化財の選定についてご検討をお願いします。貴重な歴史遺産の保全・活用を関係方面へ呼びかけています。近現代建築の研究をしている立場から地元の保存の動きに対して関西からも応援をしていきます。魅力的な街造りのために歴史建築の保全活用をご検討ください。よろしくお願いします。
(近代の名建築・九州電力城南クラブを、文化財に・2010年5月31日日付昭和の庶民史を語る会)

 これに対し、福岡県庁教育庁文化財保護課文化財保護係が福岡県総務部県民情報広報課広聴係を通じて平成22年6月9日付で行った返答は以下の通りらしいです。

 九州電力城南クラブについて、ご意見をいただき、ありがとうございます。
 この建物は現在、九州電力の所有で一般に公開されていません。今後、保存の問題が生じた時点で、九州電力、市、県などで検討することになると思われます。
(近代の名建築・九州電力城南クラブを、文化財に・2010年5月31日日付昭和の庶民史を語る会)

 つまり、主導権は九州電力にあるという見解なのでしょう。
 冒頭の記事では、「文化財指定などは困る」という事でしたが、九州電力もその価値は十分認識していたようです。

 対局場の九州電力城南クラブは、福岡市中央区の緑豊かな高台にある。知名度は高くないが、知る人ぞ知る名建築だ。
 九州北部でいくつもの炭鉱を開発した故・山口慶八氏が1940(昭和15)年に建てた。京都の桂離宮にならった数寄屋造り。外観だけでなく、対局室の欄間などのデザインにも、その強い影響が見てとれる。柱や天井に佐賀産の杉、床柱に桑、廊下の床には桜、というふうに“適材適所”のぜいたくな木材選びをしている。庭も京都の山寺を思わせる風流をたたえる。
 炭鉱で栄えた福岡県にはほかに、「筑豊の炭鉱王」といわれた伊藤伝右衛門の旧邸(飯塚市)がある。明治期に築かれ、世界遺産の候補にも挙がっている観光スポット。一方、城南クラブは文化財などにはなっていないが、「質の高さでは、ひけを取らないと思います」と九州電力土木部の財部直寛さん。
(2010年5月18日付朝日新聞記事の引用・近代の名建築・九州電力城南クラブを、文化財に・2010年5月31日日付昭和の庶民史を語る会)


<九電の判断やいかに>

 それではこの屋敷。
 九電は売ってしまうのでしょうか?

 本日(平成24年11月9日)付けの毎日新聞朝刊(26面)において、当社の城南クラブ他に関する記事が掲載されておりますが、当社が発表したものではありません。
 現在、資産売却の検討を進めておりますが、記事に記載されている城南クラブ他の売却については、現時点で決まったものはありません。

以上
(11月9日新聞記事「城南クラブの売却検討」に関する報道について・201211月9日付九州電力株式会社)

 ・・・。

 ちなみにこの山口さん。
 山崎拓さんのお爺さんで、名付け親だそうです(参照)。

 「九州電力が九電体育館や社交場として使われてきた【城南クラブ】を売却することを検討している」ことをこの《ネットIB》にて昨日、12日に報じた。
 この【城南クラブ】の前史は元々、山崎拓さんの母方の祖父が建てたものだ。拓さん、8歳のときである。同氏の祖父は佐賀県の炭坑主として成功し大豪邸を建設した。拓さんはこの豪邸で小学2年から小学時代を過ごしたのである。世話役には女中さんが数多く従事したという。その小学時代を過ごした思い出の場所を九電の都合で売却されることを耳にして拓さんは落胆に暮れているそうだ。
( 九電の【城南クラブ売却】で拓さん泣きたい思い・2012年12月13日付)


【2013年9月10日追記】

 このような記事が出ました。
 うーん。やはり取り壊しですか。

 西鉄城南クラブとか作らん?だめ?

 九州電力が売却手続きを進めている福岡市中央区の接客施設「城南クラブ」と、隣接する「桜坂研修所」の土地(計1万2800平方メートル)について、三菱地所レジデンス(東京)と西日本鉄道は、共同で購入する方針を固めた。取得額は30億円程度となる見込みで、両社は既存の建物を取り壊してマンションを建設するとみられる。九電は、原子力発電所の稼働停止に伴う経営合理化で資産売却を進めており、今回もその一環。関係者によると、今月上旬の入札で、三菱・西鉄側が共同で優先交渉権を得た。
 資産売却ではこのほか、同市中央区の福岡市九電記念体育館と九州エネルギー館の土地を積水ハウス(大阪市)などが取得し、マンションを建設する方針だ。
(九電城南クラブなど、三菱・西鉄共同取得へ・2013年9月12日付読売新聞)

 だめやろうな~。

【2013年9月18日追記】

 福岡市には、邸宅や別荘の跡地等を生かした公園がいくつかあります。
 一つ目は黒田家の六代藩主黒田継高が別荘として作った友泉亭を利用した友泉亭公園
 二つ目は博多商人、下澤善右衛門親正の住吉別荘の跡地を利用した楽水園
 三つ目は福岡玉屋の創業者である田中丸善八氏の松風荘と名付けられた邸宅跡地にある松風園(園内の茶室松風庵は田中丸氏が使用していたもの)。

 しかし、旧城南クラブのような邸宅丸ごと残している例はないようです。

 あ、復元も含めば平尾山荘がありますね(^_^;)


【2014年12月28日追記】

 マンション工事がもう始まり、城南線からは地盤の工事をしているのが分かります。
 ただ、旧山口邸部分はどうなっているのか分かりません。

 とりあえず、以前に撮影した写真を追加します。
九電城南クラブの看板
九州電力城南クラブ(旧山口慶八邸)遠景
九州電力城南クラブ(旧山口慶八邸)入口
九州電力城南クラブ(旧山口慶八邸)玄関
関連記事
スポンサーサイト

にほんブログ村 地域生活ブログ 福岡情報へ にほんブログ村 政治ブログへ にほんブログ村 鉄道ブログへ

テーマ:福岡 - ジャンル:地域情報


この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→http://wantetsu.blog61.fc2.com/tb.php/1168-e955ed21
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)



当ブログはリンクフリーです。
ただし、匿名掲示板からのリンクは管理者であろうとも禁止します。
不適当だと判断したコメント・トラックバックは掲載しません。
情報の正確性には常に留意しておりますが、その検証能力には限りがあります。
このサイトにより生じたいかなる損害においても責任は負いかねますのでご了承ください。