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福岡整形外科医院火災について思う
 福岡市博多区住吉の医療法人医龍会安部整形外科医院で火災になり、地上4階地下1階の建物が全焼。元院長夫妻と入院患者8名が犠牲になりました。

 11日未明、福岡市博多区住吉5、医療法人医龍会「安部整形外科」(安部龍暢院長)で火災があり、鉄筋コンクリート4階建て(地下1階)を全焼し、院内にいた18人のうち、入院患者8人と元院長夫妻の計10人が死亡、5人が負傷した。
 市消防局は被害が拡大した要因として、防火扉の不作動などを指摘。1階から出火して短時間で燃え広がっており、福岡県警博多署は、当時の防火体制や原因を調べている。
 安部整形外科から炎が上がっていると110番があったのは、11日午前2時20分頃。同署や市消防局によると、亡くなった患者は男性2人と女性6人で、80歳代とみられる女性1人を除いて身元は確認されており、70~89歳の高齢者だった。元院長夫妻は安部龍秀さん(80)と百合さん(72)。
 10人は、現場で死亡と断定された女性1人を除き、9人が心肺停止状態で市内や近郊の病院に搬送されたが、いずれも死亡が確認された。一酸化炭素中毒の症状があったと説明する病院もあり、1階から出火して上階に広がった煙を吸って倒れた可能性が高いとみられる。当時、院内にいた18人は入院患者13人と安部さん夫妻や看護師ら関係者5人で、大半は2~4階にいたという。
(福岡市で整形外科が全焼…10人死亡、5人負傷・2013年10月11日付読売新聞)

安部整形外科医院ホームページ※現在安部整形外科のサイトは閉鎖されています。

<火災通報の遅れと初期消火の謎>

 「すいません。自分、患者さんを殺しました(参照)」と院長が下を向く福岡市役所での記者会見が大きく報道されていましたが、腑に落ちない点がいくつかあります。

 まず最初に腑に落ちなかったのは、火災通報の遅れがなぜ起きたのかです。
 博多消防署の会見でも、「通報が遅れ、初期消火もなされていなかった可能性がある(参照)」とされていました。

 安部院長によると、2週間前には避難訓練を実施し、3日前には防火扉の開け閉めも確認したばかりだったという。入院患者は点滴や呼吸器系の器具を使っておらず、夜間はトイレ対応することが多いために夜勤は看護師1人体制でやっていた。出火当時はベテラン看護師が夜勤についており、2階の患者に対応した後に1階から異臭を感じ、通りすがりのタクシーに通報を依頼したという。
(博多・医院火災:救助妨げる猛煙 夜勤看護師1人だけ・2013年10月11日付毎日新聞)

 つまり、出火当時勤務していたのは看護師1人だけだという事です。
 火災を発見したら、初期消火と通報と避難誘導をやらなければいけないのでしょうが、1人で同時にやるのは無理な話です。
 この記事を読むと、トイレ対応が無ければ夜勤は不要ととれますが、どうも1名いればいいようですね。

 知人がこの医院の開院当時に入院したのだそうですが、当時は夜中にナースコールを押すと今回亡くなった前院長夫人が来られていたのだそうです。
 防火管理者が高齢であり、後任の管理者が講習を受けたものの変更手続きをしていなかったとの報道(参照)もありましたが、この前任の管理者が実はその前院長夫人。
 恐らく、夜勤の看護師1名と4階の寮に住んでいた2名と3階に住んでいる前院長夫妻2人の5名いるから大丈夫という計算だったのでしょう。

 しかし、今回は時間が遅すぎました。
 残念ながら、3階と4階の4名は寝てしまっていて、1人で対応しなければならなかった。
 返す返すも残念です。

 福岡市博多区の安部整形外科で10人が死亡した火災を受け、福岡市消防局は12日、市内の病院や診療所などを対象にした特別査察を始めた。安部整形外科での火災が、未明に起き、多くの犠牲者が逃げ遅れて亡くなっていることから、夜間の態勢や避難経路の状況などを重点的に調べる。
 午前10時ごろ、博多区の整形外科病院に消防局の職員3人が訪れ、職員から屋内消火栓の管理状況や、夜の当直態勢などを聞き取った。病院の担当者は「宿直態勢が少人数なのは、どこの病院も共通している。対策を具体的に考えていかないといけないと思う」と話した。
 入院施設のある病院など約300施設を、1カ月間かけて査察する。
(福岡市消防、特別査察を開始 市内300施設 医院火災・2013年10月12日付朝日新聞)

 完璧な安全を求めるならば、勤務している人間を増やさなければなりません。
 一晩中起きて勤務している人が、通報者1名と初期消火者1名、避難誘導者として自力非難困難者の人数分いれば恐らく完璧に近いと思います。
 しかし、そんな事は出来っこありません。医療の予算も福祉の予算も限られているのです。
 ですから、とりあえず1人でお茶を濁しているのです。

 過去にグループホーム火災があった時にも書きました(参照)が、せめてどんな場所でもどんな時間帯でも複数の職員がいる体制にして欲しいと個人的に思います。
 でも、そうなる事はありえないでしょう。

<防火扉の謎>

 結局、今回も設備の問題にしてしまうのでしょう。
 過去の火災も、スプリンクラーの問題にしてみたり、避難経路の確保の問題にしてみたりと設備の話になってしまうんですよね。
 確かに、職員が1人でもそれを設備でカバーできればそれでいいのかもしれません。
 今回は、スプリンクラーの設置義務がなかったために設置されてなかった点や、防火扉が開いたままだった点などが問題になっているようです。

 消防局が11日午前に会見して明らかにした。煙が上らないようにする防火扉は1~4階の階段に7枚設けられていたが、いずれも閉まっていなかった。1階の防火扉は火災の感知器が熱を受けて閉まる仕組みだが、消防が火元とみられる1階にあった感知器を確認したところ、作動せずに焼け落ちていた。2階も煙を感知して閉まるはずが開いたまま。3、4階は常に閉まっているべきなのに、消防隊が入った時には開いていたという。別系統の火災報知機は鳴っていたという証言があるが、防火扉は何らかの理由で開きっ放しになっていた。延べ床面積が小さいことなどから、スプリンクラーの設置義務はなかった。
 消防が今年6月に査察した際、設置義務のある消火器や自動火災報知機、誘導灯に問題はなかった。ただ、避難計画を立てたり、誰が誘導するかを決めたりする防火管理者を、院長の母親から院長に交代する予定だったのが、院長は講習を受けて資格は得たものの、変更を届け出ていなかった。
(医院全焼、患者ら10人死亡5人重傷 福岡市博多区・2013年10月11日付朝日新聞)


「防火扉閉まっていなかった」

福岡市消防局は、11日午前9時半から博多消防署で記者会見し、博多消防署の葛城惠署長が火事の状況について説明しました。
この中で葛城署長は「燃え方などから火元は1階とみられる」と説明したうえで、被害が拡大した原因について「初期消火がされておらず、各階に設置されていた防火扉が閉まっていなかった」と述べました。

消防によりますと、防火扉は、1階から4階まで合わせて7か所に設置されていますが、すべて閉まっていなかったということです。
このうち火元とみられる1階部分の防火扉は、温度を感知して閉まるタイプのものでした。
しかし今回は、温度を感知するセンサーは焼け落ちていて、開いた状態だったということです。
また、2階は自動火災報知器が作動すると連動して閉まるものでしたが、閉まっていなかったということです。
また、3階と4階は常に閉まっているタイプのドアでしたが、こちらも閉まっておらず、消防は何かが扉の前に置かれていた可能性もあるとみて調べています。

消防庁対策徹底を通知

福岡市博多区の整形外科病院で入院患者ら10人が死亡した火事を受けて、総務省消防庁は、医療機関に消防設備の設置などで法令違反がないかどうかや、夜間の火災にも対応できる体制が確保されているかどうかを確認し、違反があれば是正を促すよう、都道府県を通じて全国の消防本部に通知しました。

防火管理者変更を指導

消防法では、不特定多数の人が出入りする病院や高齢者福祉施設などを「特定防火対象物」として、面積に応じて必要な消防設備を規定し、毎年、点検や報告を求めています。
消防によりますと、安部整形外科は、ことし6月7日に消防の査察を受けた際、院長の70代の母親を防火管理者として届け出ていたため、消防は、高齢で実務を行っていないとして、変更するように指導したということです。
その後、6月23日には、院長が防火管理者となるための研修を受けたということですが、現在まで変更の届けはされていないということです。
一方、消防法で設置が義務づけられている消火器具や自動火災報知器、それに誘導灯は設置されていたということです。
スプリンクラーは、安部整形外科の面積では設置の義務はないということです。

防火扉の前に物置く

消防によりますと、安部整形外科では、3年前の平成22年に、消防法で定められた防火設備の査察を受けた際、1階と2階、それに4階の防火扉の前に物が置かれていて、閉まらない状態になっていたということです。
このため、消防は物を置かないよう、指導したということです。
ことしの6月7日の査察の際には、すべての階で防火扉の前に物は置かれておらず、扉は閉まる状態になっていたということです。
ただ、消防は、熱や煙を感知して実際に防火扉が作動するかどうかまでは調べていないとしています。
(「防火扉閉まっていなかった」・2013年10月11日付NHK)

 防炎化でも書きましたが、こういう防火対策設備って余計な事でお金がかかったりするんですよね。
 こちらもワーキングプアで頑張っているんですから、どうかよろしくお願いします。

<避難訓練の謎>

 一部報道では、避難訓練についても俎上に上がっていました。

 福岡市博多区の安部整形外科で入院患者ら10人が死亡した火災で、同医院が少なくともここ数年、消防法で定められた避難訓練を行っていなかったことが分かった。市消防局はこうした事実を把握しながら、指導などは行ってこなかった。
 火災では、犠牲者の大半がベッドの上で見つかるなど、70、80代の高齢者らが避難できないまま煙にまかれたとみられ、医院側の防火・避難態勢の不備が指摘されている。
 消防法では、病院などでは消火、通報、避難の訓練を実施する必要がある。安部整形外科は、市消防局に提出した消防計画で、年2回、三つの訓練を実施するとしていた。しかし、市消防局への報告では、2007年から消火訓練を実施していたが、避難訓練はしていなかった。消防法に違反する可能性があるという。
(消防法に基づく避難訓練せず 福岡の医院火災・2013年10月12日付朝日新聞)

 しかし、避難訓練をしていてもそんなに意味がなかった可能性があります。
 こういう所はシフトせいでしょうから、今回夜勤だった看護師が参加できていたか分かりません。
 それ以上に、日々変化する入院患者さんに対応できるのかという疑問もあります。
 しかも、1人なのです。

 やっぱりもうちょっと人にお金をかけるべきだと思うんですがねぇ。
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