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元々鉄道ブログですが、福岡県古賀市、新宮町、福津市の情報に移行、その後福岡市近郊の情報に寄り道した後、心理学と障害者福祉に関心を移しています。
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 元々は鉄道ブログです。
 と言いつつ、福岡市北郊にある新宮、古賀、福津の情報をメインに書いていました。
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続・「夫の小遣いは給料の一割」に対する疑問
 「夫の小遣いは給料の一割」に対する疑問の続きです。

 2011年4月から、毎週土曜日の読売新聞朝刊に「昭和時代」という大型連載企画をやっています。
 僕たちが当たり前だと思っていたことが、実はそんなに古い習慣ではなかったとか分かってなかなか面白い企画です。
 2011年度は昭和30年代、2012年度は戦後転換期(昭和40~54年)を取り上げ、現在は戦前・戦中をやっています(参照)。
 その連載の2013年6月15日付に興味深い内容がありました。

 俸給日の翌晩、新婚サラリーマンの里見は、妻の徳子と小遣いについて、こんなやりとりをしていた。
 <「12円でよろしゅうございましょう?」「婆やより2円安いのかい?俺は」「主人の小遣いってものは月給の1割が原則よ」と、徳子さんは女学校で習った家計管理術で応酬する>
 28(昭和3)年から雑誌「キング」に連載された佐々木邦の小説『新家庭双六』の一節である。家庭の主導権を妻が握っている様子がユーモアたっぷりに描かれている。
 1920年代、都市を中心に増えるサラリーマン家庭は新中間層と呼ばれ、その後の核家族の原型をつくった。夫は外で稼ぐ月給取りに、妻は家事・育児に専念して家計を預かる専業主婦にという役割分担が進んだ。
(2013年6月15日付読売新聞朝刊)


<「小遣いは給料の1割」の歴史はサラリーマンの歴史>

 商店主や自作農などの旧中間層の代わりに、新中間層が増えてきたこの時代。
 その頃から既にあった「小遣いは給料の1割」という「目安」。
 職業と家庭が分離して、専業主婦が生まれた頃からの根深い迷信のようです。

 ちなみに月給取りは「月給100円」が一つの基準だったようです。
 現在の物価に換算すると約20万円(2000倍)。収入で換算すると約50万円(5000倍)に当たるそうです(参照)。
 収入で考えると、当時の月給取りの1割というのは5万円。
 結構多額だったのかもしれません。

<女工さんの小遣いも給料の1割>

 それより少し前の1921(大正10)年1月9日付の同じく読売新聞には、このような記事が出ていたそうです。
 東京市社会局の嘱託職員の方が、東京市内の工場で働く女工(当時)さんたち3万人を対象に調査した結果です。

先ず給料では十時間労働として日給で八十七銭三厘の平均を示し月給としては二十六円十七銭となります、其使途は生活費へ六割四分、貯金に二割八分弱、小遣が一割七分九厘と云う結果です
(東京市社会局の林嘱託が一年懸って調査した市内の女工さん (一・二) 三万人から寄せた回答 何れも悲惨な身の上・神戸大学電子図書館システム)

 女工さんたちは独身でしょうからあまり比較はできませんが、割合で言うと月給取りの小遣いは女工さんより低いことになります。
 26円17銭という事は5000倍すると13万0850円。月給取りの6割程度でしょうか。
 その17.9%は23422円。小遣いは半額以下です。

 恐らく当時のホワイトカラーの比率はかなり低かったと思われます。
 そういった高給取りのエリート層とは違う現在の給与所得者が、その当時と同じ基準というのはおかしな感じがします。

 また、現在は共働き世帯も再び増えてきています。
 前回も書きましたが、本人の手取り給与だけを基準にするのは合理的ではないと思います。

<批判される小遣いの安さ>

 そんな事もあってか、このような記事も見つけました。

 日本のサラリーマンのお小遣いは、世界水準でみても最低レベルであるという調査が週刊ポストの7月23日号で発表されました。
 社会学者の山田昌弘氏が調査会社のクロス・マーケティング社と共同で日本、中国、アメリカ、イギリス、イタリアを調査した結果によると5ヶ国で年収に占めるお小遣いの割合は、中国が35%、イギリスが19%、イタリアが14%、アメリカは12%なのに対して、日本はブッチギリの最下位で8%にとどまっているということでした。
 ちなみに、年収が500万円の平均的なサラリーマンのケースで計算してみると、もし中国であれば年間175万円、月平均にすると14万円になるのに対して、日本の場合だと月平均で3万円。年間40万円ほどにしかならないのです…。
 世界一働くと言われる日本のサラリーマンですが、この結果を見ると悲しくなっちゃいますよね。
 さらに、そのお小遣いですが年々減り続けているということです。
 先日、新生フィナンシャルが発表した2010年のサラリーマンお小遣い調査によると、2010年の平均お小遣い額はなんと3.6万円。前年と比べて4千円のダウン。バブル景気の絶頂にあった1990年の7.6万円の半分以下になっています。
 その結果として、サラリーマンの昼食代は平均490円とついに500円を割り込みました。しかも、その中で週2回は弁当を持参するなど、日本のサラリーマンは涙ぐましい節約を続けているのです。
(日本が"世界最低レベル"なもの・2011年09月08日付Livedoorニュース)

 世界レベルという割には、5ヶ国でしか調査していません。
 また、中国の高さが指摘されていますが、日中の給与水準の違いを忘れています。
 これも前回書きましたが、食費ほどでないにしろ、給料が安ければ小遣いの割合は増えるはずです。
 それにまた、前回書いた通り、日本人の小遣いだけ見ても小遣いに何が含まれるのかは千差万別。
 元の調査が見つからなかったので何とも言えませんが、単純に比較してよい物なのか疑問です。

 ちなみに山田昌弘さんは、「専業主婦家庭の夫の小遣いが少なく、日本はその比率が高いため、加重平均で男性の小遣いが少なくなっている」と説明しているようです(参照)。

 根深い1割信仰を払拭しなければ、山田さんの期待は恐らく外れるでしょう。


<小遣い制の終焉>

 そもそも「小遣い制」というのは、主婦が家事を切り盛りする上でのものです。
 高所得者層は2人とも仕事を続けたく、低所得者層は2人とも仕事を続けて行かなければならない昨今。
 夫婦のどちらかが家事を一手に担う時代は終わっていくのでしょう。
 そうなると、世帯の収入をどうやって使っていくか夫婦共に考えなければならない時代になって行くのではないかと思います。
 前回も書きましたが、小遣い減額を考えるなら夫婦2人で家計を考えて行かなければならないのではないでしょうか?

 ・・・と書きつつ、ウチがそうなることはないんでしょーけどね。

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