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元々鉄道ブログですが、福岡県古賀市、新宮町、福津市の情報に移行、その後福岡市近郊の情報に寄り道した後、心理学と障害者福祉に関心を移しています。
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 元々は鉄道ブログです。
 と言いつつ、福岡市北郊にある新宮、古賀、福津の情報をメインに書いていました。
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自閉症定期講座報告
 6月12日に志摩学園の主催する自閉症定期講座の第一回に出席した。第一回ということで、基礎コースと実践コースの両方の参加者に向けた講義だった。講師は西南学院大学文学部教授の野口幸弘先生で、自閉性障害の援助に必要なことの基本をお話しされた。
 内容としては、先生の実践経験に裏打ちされた具体的な事例を交えたもので、とても分かりやすく参考になった。問題行動を単に回避する配慮ではなく、他に応用ができる配慮(本人がより社会へ参加できるような方向性をもった配慮)を目指す姿勢に共感を覚えた。
 また、行動主義的な色彩の強い方法では、報酬のために仕事をしてしまう状況に陥りやすい。先生は、仕事そのものに魅力を持たせることが大事とおっしゃっていたが。今回は初回ということで、あまり実践例が聞けなかった。今後のテーマにしたいと思う。
 また、自閉症の特徴を、発達段階にあわせて説明をされた。普段成人期の人を相手にしているので参考になった。

<今回の講義内容要旨>

 「共生」、「共育」、「共支」というスローガンが叫ばれている。これらは本物だろうか?例えば、援助する側とされる側の関係はどうだろうか。「共に育つ関係」や「共に支えあう関係」だと、もっと楽しい。
 自閉性障害は、今までは難しいということで避けられていた。しかし、社会的配慮によって遠ざけることは、本当に解決だろうか?
 みんなが安心して暮らせる社会だろうか?みんなハッピーであれば妬み嫉みは生まれない。
 そのためには、社会に対するコミュニティワーク(代弁・不平等性の是正・正しい理解・支援等)が必要である。早期からの包括的な一貫性のあるプログラムが求められている。
 高度な援助技術と人権意識が必要な分野であるために、専門的知識・技術を持つ人材の育成が急務である。
 従来の種々の治療・教育法を単純に実施したり組み合わせるだけでは不十分で、彼らが周囲の人と違ってどのように見たり感じたり理解したり混乱したりしているか詳細に理解して、彼らの知覚や認識と環境の意味するものとの障壁(バリヤー)を一つ一つ丁寧に取り除いていくように援助していかなくてはならない。
 ライフサイクル全般にわたる総合システムの構築が求められている。


<発達障害について>

 発達期における行動、認知、情緒の領域にまたがる特有の生涯群を明らかにするために、米国精神医学会が国際的診断基準(DSM)の大きなグループ名として1987年に明確に定義された用語。
 各発達段階における課題を順序を追って解決できていない。

  • 精神遅滞(知的障害):IQが低範囲で一定。育てやすい。

  • 広汎性発達障害(自閉症など):IQにはバラつきがある。下位尺度に高低差がある。

  • 特異性発達障害(学習障害など):IQにはバラつきがある。下位尺度に高低差がある。長所を活用していくことが重要。

  • その他(協調性運動障害等)



<自閉症の特徴>


  • 対人関係の障害


    • 言語発達の障害

    • 反復的な常同行動や固執傾向

    • 生後30ヶ月以内の発症

    • 知的発達には個人差


  • 社会性の障害


    • 孤立・無関心・受身(カナータイプ)

    • 積極的奇異、奇妙(アスペルガータイプ)

    • 過度に形式的・堅苦しい(アスペルガータイプ)

    • 一人の人とは社会性があるが、グループ相手だと問題がある(アスペルガータイプ)


  • コミュニケーションの障害


    • コミュニケーションなし(カナータイプ)

    • 自分の要求のみのコミュニケーション(アスペルガータイプ)

    • 反復的・一方的(アスペルガータイプ)

    • 形式的で回りくどい・字義通り・過度の知的無関心(アスペルガータイプ)

    • 一つの話題に固執(アスペルガータイプ)


  • イマジネーションの障害


    • 物を単純な感覚刺激として扱う(カナータイプ)

    • 他者の遊びをコピーする(カナータイプ・アスペルガータイプ)

    • 限定されたごっこ遊び(カナータイプ・アスペルガータイプ)

    • 自分の想像世界を作るがリジッドで紋切り型(アスペルガータイプ)


  • 反復的行動


    • 複雑な運動(カナータイプ)

    • 物を含んだルーチン(カナータイプ)

    • 時間や場所へのルーチン(アスペルガータイプ)

    • 言葉のルーチン(アスペルガータイプ)

    • 特別の能力に関連したルーチン(アスペルガータイプ)

    • 過度に「知的」な関心(アスペルガータイプ)




<発達段階別の特徴>

  • 乳児期


    • おとなしく育てやすい子

    • あやしても笑わない子

    • 共同注視の障害

    • 一人遊びが多い

    • 1歳半から2歳半頃に一旦言葉が出るが消滅するケースがある(折れ線型:20~30%)。→過去にこだわった育て方に陥りやすくなる。

    • 刺激に対する過敏性


  • 幼児期


    • 歩き出すと多動になる

    • 呼んでも振り向かない

    • 対人回避的傾向

    • 特定の場所・玩具・物・遊びに対する固執

    • エコラリア(おうむ返し)

    • 集団遊びに参加することが困難

    • 癇癪(チャンスでもある)


  • 初期的アプローチ


    • 対人関係の障害→対人的行動の獲得支援

    • 大人の声かけや動作に対して注意を向けたり子どもの方から自発的に大人に対して接近したり要求するなどの関われる関係を形成する。(ビデオに撮って見直すのが効果的)


      • 大人の存在が子どもにとって嫌悪的な存在にならないように。

      • 子どもが大人と関わる時に子ども自身により良い結果がもたらされるような随伴関係を十分にかつシステマティックに体験する。(大玉遊びなども良い)



  • コミュニケーション行動の獲得支援


    • 子どもが現在もっている表出レパートリー(クレーン・指さし・サイン・絵カード・ことば)を拡大、発展させる。

    • 発達にあわせた言語理解の支援(具体物・指さし・サイン・絵カード・写真・シンボル・文字)とその拡大発展のための指導。


  • コミュニケーション行動支援のポイント


    • 発達的系統的な援助プログラムが必要(しつこく一貫性がある対応)。

    • 要求機能(遊びや物の要求・質問)を中心に開始し徐々に叙述機能(応答・報告)へと発展させる。

    • 子どもが他者と関わることで「子ども自身に良い結果を」もたらすことの体験から「関わること自体の楽しみ」がもたらされる随伴関係にシフトしていく。


  • 基本的な考え


    • 常同性・固執性・反復性の障害→あそびの指導と構造化支援

    • 感覚性の常同行動や繰り返し遊びの固執については禁止や抑制ではなく適切なあそびの指導で代替する。

    • 次の行動予定が分かりやすくなるような視覚支援や環境整備を行う。

    • あそび(楽しいこと)のレパートリーを拡大することの意義(生活の豊かさをつくる)


  • 認められる人になるために


    • 大人は快刺激(強化子提供者)になっているか。

    • 大人は弁別刺激(受け入れられて)として機能しているか(どのような役割か)。

    • 本人の要求が出て反応する(こちらの要求は控える)。

    • 本人の自立機能を高める(構造化の一つの目的)。

    • 本人と大人との間に同じ趣味をもつ。

    • コミュニティベースの中に同じ活動を作る。




<会場からの質問>


ルーチンとは何か?

 儀式的行動のこと。青年期以降も残っている場合は、何らかのストレスがあると考えられる。

アスペルガー症候群の保護者への気付かせ方

子どもの所属している機関と連携を取るべき。子育て支援センターなども有効。



【2014年1月29日追記】

 旧日記から転載しました。
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Keyword : 心理学

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