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元々鉄道ブログですが、福岡県古賀市、新宮町、福津市の情報に移行、その後福岡市近郊の情報に寄り道した後、心理学と障害者福祉に関心を移しています。
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 元々は鉄道ブログです。
 と言いつつ、福岡市北郊にある新宮、古賀、福津の情報をメインに書いていました。
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暴力テレビは暴力行動を引き起こすのか(1)
 ある事件の容疑者が「テレビゲーム」好きだったと話題になっています。
 容疑者について家族は「『テレビゲームが好きでよくやっていた』『朝昼兼用の食事を1人で取っていた』『人付き合いはあまりない』と話し」、近所の人は「ゲームセンターで遊ぶ姿をみかけて」いたと紹介し、後輩だった男性は「部屋にはテレビゲームが10本、漫画本が100冊ぐらいあった」と話し、「中学当時、一緒に格闘技ゲームをしていて、続けて三回負けると突然、不機嫌になった」と言っている(参照参照)と報道されています。
 こういった時に話題になるのが、「残虐」なゲームの規制です。


暴力的なテレビが暴力的な人間を作ると言いたい人がいる?

 そういった規制の根拠になっているのは、「暴力的なゲームをやると暴力的な人間になる」という考え方です。
 旧郵政省(現総務省)が1998年に行った第2回青少年と放送に関する調査研究会の中で出された国内外のテレビと青少年の行動に関する実態調査の状況という資料の中のこれまでの調査研究の主な成果という項目が非常に分かりやすいので、これを引用しながら検証してみたいと思います。

国内外のテレビと青少年の行動に関する実態調査の状況
3 これまでの調査研究の主な成果

 1で述べたように、各国はこれまでにテレビと青少年の暴力の関係について、系統的かつ広範な研究を実施してきた。それでは、これまでの研究は、具体的にどのような成果を上げてきたのだろうか。
 本節では、まず3.1節で、テレビの暴力シーンと青少年の暴力行為の関係について、現時点で研究者達の間でほぼ通説となっている結論を紹介する。
 また、続く3.2節では、テレビの暴力シーンが青少年の暴力関連行為に対して、具体的にどのような影響を与えるか、という点について、これまでに考察されている仮説を紹介する。
(参照)

 注意していただきたいのは、3.2節についてはあくまで「仮説」に過ぎないということです。
 そもそも、心理学と言うのは実験結果に対する解釈が幾通りもできることがあります。とりあえず矛盾がなさそうな説明ができれば論文としては成り立ちます。
 結局、心理学における通説というものは、その時点で矛盾がないと思われているだけに過ぎないわけです。

 また、心理学にもいくつかの流派があり、それぞれで解釈が違うことがあります。

3.1 テレビの暴力シーンと青少年の暴力行動の関係についての結論
 これまでに述べてきた研究で、この問題についての研究者達の結論としては、:
「この問題に関する研究者の99%は、テレビの暴力シーンと実際の暴力行動の間には何らかのリンク(関係)があるという結論に異論が無いだろう」
というE. Donnerstein教授(カリフォルニア大学サンタバーバラ校、4大学調査の責任者の一人)の発言が端的に示しているといえる(この発言は、1993年の前述のHicks Institute主催のセミナーでの講演からの抜粋)。
 それぞれの研究は、手法上の限界があり(例えば、実験室での研究は「自然な環境ではない」という批判があり、また相関研究にも「原因と結果が明確になる訳ではない、またテレビ視聴が唯一の因子ではないはずである」という批判がある)、因果関係まではっきりと証明したものは無いものの、「全ての研究を通すと、一つの方向、つまりテレビの暴力シーンと実際の暴力行動の間には何らかの関係があることが示される」(同教授)とされている。
 そこで、青少年の暴力とテレビの暴力シーンの間のリンク(関係)は、具体的にどのような性質のものなのか、またどのようなメカニズムで暴力視聴が暴力行動につながるのか、更にどのような種類の暴力シーンがこのようなメカニズムを引き起こすのか、といった点が、今後解明されるべき点として、従来からのコンテント分析と並行して挙げられている。
(参照)

 「因果関係まではっきりと証明したものは無い」が「テレビの暴力シーンと実際の暴力行動の間には何らかの関係があることが示される」というのは非常に色々な解釈ができると思います。
 テレビの暴力シーンが実際の暴力行動を引き起こすという解釈はもちろんできますし、実際の暴力行動がテレビの暴力シーンの視聴につながるという解釈もできます。
 あるいは、まったく別の要因がテレビの暴力シーン視聴と実際の暴力行動を引き起こしているという解釈も成り立つわけです。

 ところがなぜか、「またどのようなメカニズムで暴力視聴が暴力行動につながるのか、更にどのような種類の暴力シーンがこのようなメカニズムを引き起こすのか」と書き、あたかも暴力シーンの視聴が実際の暴力行動を引き起こしていると結論付けたような書き方になっています。
 ここにはすり替えがあるような気がしてなりません。

 ちなみにエドワード・ドナースタイン(Edward Donnerstein)氏は1977年に「非攻撃的なモデルを提示することが. 攻撃の抑制に有効であるとする」研究をしていたそうです(参照)。

暴力シーンに一利も認めたくない人がいる?


3.2 テレビの暴力シーンが子供に与える影響の分類
 そこで、ここでは、テレビの暴力視聴が、具体的にはどのような影響を子供に与えるか、という点について、従来より唱えられている:

・観察学習効果
・脱感作効果
・カルティベーション効果

という3つの効果について紹介する。
 また、上記の3効果が、どのような種類の暴力シーンをどのような環境で視聴すると発現するか、という点についての研究も進んでおり、この研究の成果を併せて紹介する。
 なお、4番目の効果として、:
・「カタルシス効果」
即ちテレビの暴力シーンを視聴することで、自分自身の暴力願望が発散され、実際の暴力を振るわなくなる、という効果も一部では唱えられていたものの、実証結果が無いということから、現在ではほぼ否定されている。
 また、逆に(暴力シーンではなく)教育的効果の盛り込まれたテレビ番組には、(・~・と全く同じメカニズムで):
・'子供の社会性を増すという効果
・'暴力を否定する効果
もあると言われているが、ここでは省略する。
(参照)

 注目すべきは「カタルシス効果」について「実証結果が無いということから、現在ではほぼ否定されている」と断言していることです。
 ところが、それを言ってしまうと他に出ていた効果の一部についても「実証結果が無い」のは同じで否定しなければならないことになってしまいます。

 しかも、「また、逆に(暴力シーンではなく)教育的効果の盛り込まれたテレビ番組には、子供の社会性を増すという効果、暴力を否定する効果もあると言われているが、ここでは省略する」と理由も言わず省略してしまっています。

 ちなみに観察学習効果と脱感作効果については簡単な説明が別のところにありましたので引用しておきます。

※1「観察学習効果」:テレビで示されたモデルの暴力行為を習得し,ある状況においてその暴力行為を模倣して実行すること。
※2「脱感作効果」:テレビの暴力シーンに多くさらされるとその暴力に慣れてしまい,何も感じなくなること。
(参照)


 次回、この観察学習効果と脱感作効果とカルティベーション効果について見ていきたいと思います。
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