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ワーキングプアの原因は本人たちのスキルのなさか?
 別の記事の枕として書いていたら、思いのほか長くなったので独立させました。

 あるテレビ番組で、世耕弘成参議院議員が発言した動画がネット上に出ています(参照参照参照)。
 どうもこれは2008年4月25日に放送された「朝まで生テレビ!」の一部らしく(参照参照)、「激論!激論!"新しい貧困”とニッポン」というテーマだったようです。

若年の貧困者問題は個人のスキルアップで解決するのか?

発言する世耕議員
 NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長の湯浅誠氏が、これまで経済が良くなれば底辺層の状況も良くなると言われてきたが、良くなっていない。いつになったら良くなるのかという問いに世耕議員が答えます。

(企業の利益が)どこまで増えたら自分たちに分け前が来るかってことでしょ?それはやっぱりスキルを上げないと駄目ですよ。今なぜか派遣が全て悪いみたいになっていますけど、派遣でも年収600万700万1000万の人います。そういう人たちはやっぱりスキルがあるからです。それはあの皆さん方にスキルを身につけるチャンスがないのが私は非常に問題だと・・・(以下聞き取れず)


スキルアップ商法

 スキルって、何ですかね?
 福祉業界には、いわゆる「寡婦」の方が結構いらっしゃいます。
 ヘルパーの資格を取れば就職できると言われ、往々にして自費で講習を受け、資格をとった人たちが多いようです。
 ところが、仕事が不規則であったり長時間だったりして子どもと過ごす時間が取れなかったり、薄給だったりします。
 この国の福祉の現場は、ワーキングプアに支えられているのです。

 福祉の資格は、貧困からの脱出に何ら寄与しません。正直、資格を与える側の利益のためにあるのではと考えることもあります。

 もちろん、福祉の世界にはちゃんとした知識と技能を持った人材が必要です。

 それでも、無資格の人にヘルパー資格を勧める人は結構いるようです。
 ヘルパー資格に限らず、多くの資格は貧困脱出のためのスキルアップになりません。重要なのは、業務経験ですからね。
 つまりは正規雇用で就職しなければいくら職業訓練しても始まらないのです。

 しかも福祉の場合は、スキルアップしてもそんなに高い給与がもらえるわけではありません。
 ちなみにそういう理由からか近年福祉を志す人材が激減しており、某元自民党幹事長さんファミリー企業の福祉専門学校では定員を減らしています。


本当に貧困者のための教育政策がとられているのか?


ともかく、あの、上に伸びている人の足を引っ張っちゃ駄目。今、下でそれこそ非正規雇用の人をはじめなかなか成長の波に乗れない人を引っ張り上げる。その一番のポイントは教育です。

 そう、教育は大事です。
 経済力にかかわらず学校教育を受けるようにすれば、格差の世代間相続も防げます。
 成人になってからの職業訓練の充実は、格差の底辺でもがき苦しむ人を救うのに不可欠でしょう。

 しかし、だれしもが教育を受けることができる仕組みになっているでしょうか?

 例えば奨学金ですが、近年の改定でより多くの人が借りられるようになった反面、無利子での枠は削減されています(参照)。
 貸与ではなく給付している国も多いのですがねぇ。
 そして、国公立大学の学費は私立大学にあわせるという名目で上がり続けています。

 雇用保険の受給資格も狭められました(参照)。
 雇用保険が受けられなければ、職業訓練の補助ももらえません。
 収入もないのに自腹で職業訓練を受けられる悠長な人がどのくらいいるのでしょうか?

 世耕氏は学校法人近畿大学経営者の家に産まれ、現在は副理事長を勤めているそうです(参照)。
 教育が大切というのであれば、もう少し実効性のある対策を現場を知ることのできる人間として考えていってほしいと思います。

成功しなければ生活が苦しい社会というのは正常か?

 しかし解せないのが、なぜ全ての人が成功を夢見てスキルアップに励まないといけないのかということです。

 そういった疑問は出演された方も抱かれたようで、雨宮処凛氏もブログにこう書かれています。

せめて「普通に働いたら普通に生きていける」とか「餓死やホームレス化を本気で心配しなくていい」ことくらいは政治の最低限の役割だと思うのだが、それが果たされていないことに対し、本当に「スキル」とか「チャレンジ」とか言って「自己責任」系の言説で突き放すのだ。
(私は見た! 朝生の楽屋で&「9条世界会議」の巻)

 「偽装請負工」であるというダメ人間氏は、

雇用が流動化すれば給与が高い管理職のポストが空き、他の人がその職に就けるなんて幻想もいいところじゃないか。ある企業で業績が悪化しリストラを行わなければなくなった場合、真っ先にリストラの対象となるのは管理職にあるものではなく、末端で働く者たちだろが。むしろ、雇用が流動化すればするほど管理職にあるものは企業に守られる。そのため、流動する雇用は末端の営業や販売員、工場の作業員といったライン現場の雇用に決まっているじゃないか。結果、雇用が流動化すればするほど企業に守られる者と企業に使い捨てされる者とに、より二極化が進むのなんて火を見るより明らかだろが。
(参照)

 僕らの世代前後では、やはりこのような感想を持つ人が多かった(参照)ようです。

 たとえ立派な仕事でも、利益にならなければお金にならないのが今の日本です。
 そして、そういった仕事をしていると「負け」になってしまうのが今の日本です。
 それは正常と言えるのでしょうか?

転んでもただでは起きない世耕議員

 面白かったのが、世耕氏が生活保護について言及していた際、何故か知らねどもらう必要のない人が生活保護をもらっている問題もあるといっていた点です。
 しかも、もらう必要のない人の数については分からないとしながら、不正受給者0.3パーセントだと指摘されるとそれだけではないと言い出す始末です。
 見事な印象操作で、会場にいたうつで2年間生活保護を受けている若者に対して突っ込みを入れている人がいました(参照)。

 生活保護の問題になると、必ず「もらう必要がないのにもらっている人がいる」と「ベンツに乗っているのに生活保護」とか極端な例が出され、「生活保護は制限すべき」という論に持っていこうとする人がいます。
 しかしそれはあくまで極端な例でしょう。

 以前、給食費未納問題を取り上げたときに触れましたが(参照)、現在でも受けたくても受けられない人がたくさんいるのです。
 それを無視して極端な例だけ出すのは納得がいきません。

格差はあって当然だが当人だけに原因を求めるのは無理がある

 昔から格差はありました。格差があるのは仕方ないことです。
 しかし、格差の原因を当人だけに求めるのは筋違いというものでしょう。

 現実として、正規雇用になれる人は一部です。
 他の人は直接雇用でも収入が少ないバイトやパートにするか、収入がある程度あるけど不安定な派遣にするか位しか選択肢がありません。
 まずは日本全体として格差を作っていることを認識しないといけません。
 そして、格差なしでは成り立たないことを認め、底辺層を援助するのが国家としての責務であると自覚しないとまずいと思います。

 また、格差の再生産を防ぐための教育への投資をするか、日本は階層社会だと開き直るかどちらか明確にしていただきたいと思います。
 逆転可能だと信じさせておいて、逆転不可能なのが一番たちが悪いと思います。

【2009年5月15日追記】

 はてなブックマーク上にこのページを発見しました(参照)。
 コメントいただいているようです。
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Keyword : 政治 社会 マスメディア 教育

テーマ:貧困問題 - ジャンル:政治・経済


この記事に対するコメント

「それだけではない」ではなく、数の問題ではない、と世耕氏は仰っていたような。
つまり彼にとって「本来もらうべきではない」とは0.3%の不正受給者ではなく、どれほどの数がいるかわからずまた定義のしようもない「努力していないひと」なんですね。
極端な例というより、統計に基づいた話と茫漠たる精神論で対立しているわけで、噛みあいようがありません。これではどうしようもない、と嘆息しました。
【2009/02/04 07:44】 URL | Yuu Arimura #ZUboZxJk [ 編集]

Re: タイトルなし
そうですか聞き違ったいたでしょうか。
ネットにあった動画を自分で起こしたので間違っていたかもしれません。

極端な例を出していたのは世耕議員ではなくあくまで一般論です。分かりにくくてすみません。
「どれほどの数がいるかわからずまた定義のしようもない『努力していないひと』」ですか・・・

僕らが政治家を根拠なく恐れているように、政治家もまた国民を根拠なく恐れているのかもしれませんね・・・
【2009/02/05 01:01】 URL | 兼梨騒也(仮称) #SFo5/nok [ 編集]


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[政治]スキルアップ論の数学的間違い

 たぶん至るところで触れられ得ているのだろうけれど、たまたま行き会った http://wantetsu.blog61.fc2.com/blog-entry-566.html#more へのトラックバック  http://www.veoh.com/videos/v14811277ef784BeM  とか話題らしいけれど (見なくても「ワープアは本人の責任で、 みたび玉以外日記【2008/07/12 23:19】



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