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元々鉄道ブログですが、福岡県古賀市、新宮町、福津市の情報に移行、その後福岡市近郊の情報に寄り道した後、心理学と障害者福祉に関心を移しています。
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 元々は鉄道ブログです。
 と言いつつ、福岡市北郊にある新宮、古賀、福津の情報をメインに書いていました。
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「破れ窓理論」の嘘(2)
 昨日の続きです。
 とりあえず、「破れ窓理論」の歴史を振り返ります。

 メモ的な物になったので、あまり読まないほうがいいかも(^_^;)

匿名が保障され、責任が分散化されると周囲の人の行動を真似しやすくなる?

 そもそも、この理論はスタンフォード大学のフィリップ・ジンバルド教授(Philip G. Zimbardo)という心理学者が1969年(1971?)に行ったある有名な実験(参照)を元に作られたものだそうです。
 ジンバルト教授は、その実験の結果を踏まえてこう唱えました。
「人は匿名性が保証されている・責任が分散されているといった状態におかれると、自己規制意識が低下し、『没個性化』が生じる。その結果、情緒的・衝動的・非合理的行動が現われ、また周囲の人の行動に感染しやすくなる。」

 その実験の名前は、「囚人(監獄)実験(The Stanford Prison Experiment参照参照)」(参照)。
 その名の通り、被験者が囚人と看守の役割を演じるというただそれだけの実験です(参照)。
 ところが最終的に看守役の被験者が支配的・暴力的・侮蔑的な態度を取るようになり、囚人役は服従的になっていたのだそうです(参照)。

 この実験のミソは、看守役にはサングラスが与えられて匿名性が守られたことだとジンバルト教授は考えたようです(参照)。

これ見よがしに警察官が増えると体感治安が向上する?

 上の実験に加え、アメリカ警察財団が1972年に犯罪抑止のためのいくつかの大規模な実験を行ったそうです。
 そのひとつに、警察官の徒歩パトロールを強化するというのがあったそうです。
 この試み、面白いことに、「犯罪発生率を低下させる効果はなかった」ものの住民の「体感治安」が向上したのだそうです。

 これら2つを元にして、1982年にルトガーズ大学(米・ニュージャージー州)のジョージ・ケリング(George L.Kelling)教授が出したのが「割れ窓理論(Broken Windows Theory:ブロークン・ウィンドウ理論、破れ窓理論、壊れ窓理論)」なのだそうです。
 「アトランティック・マンスリー」なる雑誌に発表したのが最初だそうで、これが「Broken Windows Theory」という用語の誕生なのだそうです(参照参照)。

そもそも犯罪が低下するという証拠はない

 ただ、最初からこの理論には無理があります。
 そもそも1972年の実験では犯罪率は低下していません。

 また、先日書いたとおり、都心で犯罪を犯していた住人が郊外に移ってもまた犯罪を犯していたというような人的な要因をまったく考慮していません。
 犯罪率低下には他の要因も指摘されています。

 行動主義心理学(参照参照参照参照参照参照)的には、S(刺激)→R(反応)が「微罪取締り」→「犯罪低下」と安易に考えてしまったのが悪いのであって、例えば「好景気(雇用の増大)」→「犯罪低下」でやればいいじゃないかとなりそうです。
 しかし、こういうのってそんなに単純なものではなさそうで、行動主義心理学の限界といえば限界なのかもしれません(参照)。
 そもそも、社会事象は実験のように条件統制できません。ある刺激だけで結果が起こったと説明するのには無理があります。


窓修理は窓破りを目立たなくしているだけ

 1枚窓を破られているのを放置すれば、他の窓も破られるというのは、表面的な見方に過ぎません。
 窓を破られた要因が除去されなければ、窓が破られ続けるのは当たり前だからです。
 破れ窓を放置しているからではなく、窓が破られる要因を放置しているから破られるのです。

 その証拠に、窓を修理しても窓は破られるはずです。
 絶え間なく修理していれば目立たないだけの話なのです。

 幅50cmの廊下があるとします。ドアがあって、その向かいに大きなガラス窓があるとします。
 恐らく、ドアを開けるたびにかなりの確率でガラス窓は破れるでしょう。
 窓が破られないようにするには、廊下の幅を広げるか、ドアを引き戸か折り戸にするか、あるいはドアか窓を取り外すかすべきなのです。

 昨日書いていた落書きも同じことです。
 残念ながら、落書きを消してもまた落書きは繰り返されるでしょう。
 落書きがない状態が維持できる程度でずっと続けられれば効果が上がるかもしれませんし、観光地などでは一斉に消してしまえれば効果があるかもしれません。

 しかしそれはかえって大変なのではないかと思います。

それ以上に窓修理が建物の崩壊を防ぐことはありえない

 この理論の要点は、窓修理をして建物の崩壊を防ごうということでした。
 しかしそれも難しいと思います。
 むしろ建物が崩壊してきているから窓が破られているのです。
 インフルエンザにかかっているのに熱さましを飲んでいるようなものです。

 むしろ窓修理にかけるお金をもっと大規模な改修に充てて、窓はベニヤ板でもあてがっておけば良いのではないかと思います。

 最近、破れ窓理論を用いて軽微な犯罪を徹底的に取り締まることで凶悪犯罪を防ごうという動きが顕著です。
 しかし、そのことによって警察の人的資源が軽微な犯罪の取り締まりに費やされてしまっているのではないかという気がしています。

 例えば、秋葉原の通り魔事件で用いられた「ダガーナイフ」の所持を禁止しようという動きがあるようです(参照)が、通り魔事件を抑止する効果はほとんどないのではないかと思います。
 ナイフがあるから通り魔をするのではなく、通り魔をするからナイフを手に入れるのです。
 「タガーナイフ」が手に入らなければ、他の道具を使うことでしょう。

 「有害情報」にしても同じです。
 「有害情報」があるから犯罪を犯したというのは言い訳に過ぎません。
 子どものアクセスを規制したほうが良いのは論を待たないと思います。
 しかし、大部分の人は「有害情報」を彼岸から楽しんでいるのであって、「有害情報」に接しているうちに犯罪を犯したくなる人はほとんどいません。
 問題は、犯罪を犯すために「有害情報」を求める人ではないでしょうか。

 実際、何かを取り締まって犯罪が減ったという話はほとんど聞きません。
 犯罪が減ったって話は大抵善政が敷かれて人々が悪いことをしなくなったって話です(参照参照参照参照)。

 ひょっとして、政治家が善政を敷きたくないからそんなことを言っているんでしょうかね(^_^;)
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