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クロスワード・パズル
 東京の方では派遣村なる村が日比谷公園に出来て、それが厚生労働省やら何やらに移転したり、都が弁当を配ったり、職安(ハローワーク)が出張所を作ったり、野党幹部が演説したり、厚生労働副大臣が御用聞きに参じたりと色々騒ぎがあったようですね。
 まあ、売名行為なんじゃないのとか、派遣を切られてはないけどワーキングプアの人はどうするのとか、それ以前にホームレスの人は無視かよとか、ネットカフェ難民はどうするのとか色々意見はあるでしょうが、ああいったデモンストレーションがないと何も変わらないんでしょうね。
 そういった意味で、騒ぎが突破口になることを期待しています。

 てか、厚生労働省と国会議事堂内にこういった緊急避難施設を常設すべきでしょう。

 人は、見えない人に想いを馳せるのは難しいのですから・・・。

 あ、ヤバイ。また政治ネタだ・・・。

<三島由紀夫って凄いの?>

 僕の高校の恩師は三島由紀夫が大好きだそうで、この前会った時に遂に念願の三島由紀夫全集を手に入れたと喜んでいました。
 言っちゃ悪いですが、古本屋に行けば文学全集なんて二束三文です。
 それに、文庫で揃えた方が場所も取らないしどこでも読めます。

 そう言うと恩師はなぜ理解できないのかといった表情で僕を見て言いました。
「本棚にずらっと背表紙が並んでいるのがいいのよね~。」
 この人は変態だと思いました。

<で、三島を読んでみた>

 昨年末、ひょんなことから三島由紀夫の真夏の死という自薦短編集を読みました。
 多分、始めて三島を読んだのではないかと思いますが、ひょっとすると仮面の告白を読んだことがあったかもしれない。

 まあ、それはいいとして、その中に「クロスワード・パズル」なる短編が収録されていました。

<単純に理解していいのか?>

 このクロスワードパズルという話、ホテルの美男の給仕が醜女の給仕と結婚したのはなぜかという話なのですが、どうも消化不良です。
 話をそのまま楽しめず、作者の意図や寓意性を読み取ろうなんて考えてしまうのは病的だと思いましたが、識者の意見を検索してみました。
 ところが、同病の人は少ないようで、みんな作中の暗号(参照)やそこかしこのエロチシズム(参照)を楽しんでいます。
 ですが、こういった文章が見つかりました。

 この短篇集の中に「クロスワード・パズル」という作品がある。私は、この短篇を読みながら、ふと三島の作品のほとんどがクロスワード・パズルではないのか、という気がしてきた。非常に頭脳の明晰なしかも込み入った構築を作成するのに絶妙な男が、普通人の頭脳力の限界を超えた複雑なクロスワード・パズルを案出して、それを首をひねって困却している見物人を前にして、いとも簡単軽妙に解いてみせる、といった状景を思い描く。しかもその男は、見た所青臭さのすっかり抜け切っていない白皙の青年であり、見物人はすべて世間一般のことは一応心得ているといった紳士連である。あっけにとられた見物人に背を向けて、得意の微笑を洩らす青年の顔が目に見えるようだ。ところで「クロスワード・パズル」という名を冠した作品が、充分に鍵を解き得ていないのは皮肉なことである。「好い男」のホテルのボーイが、食堂の数ある女給仕のなかでも「醜いと云った方がいい女」と「どうして」結婚することになったのか、という鍵が読者の納得のゆくまでには解き得ていない。美しいブルジョワ夫人の藤澤頼子にたいする夢が手痛く破られて、一ヶ月後に給仕女と結婚するという手続きは、いちおう理解出来るが、「醜い」と作者の強調する女を特に選んだ必然性は納得出来ない。現実の裏付けといったことは云うまい、ただクロスワード・パズルが一個所空白のまま残されている憾みを感じたのである。
(参照)

 まあ、そういった空白を読者が埋めるのも読書の楽しみなんでしょうね。

<表題作「真夏の死」>

 で、この短編集の表題作の「真夏の死」ですが、夏の海岸で2人の子どもを亡くすという「全く理不尽な悲劇(筆者による解説より)」に遭った母親の話です。
 その母親が、「いかなる衝撃を受け、しかも徐々たる時の経過の恵みによっていかにこれから癒え、癒えきったのちのおそるべき空虚から、いかにしてふたたび宿命の到来を要請するか(前掲)」という筋です。

 僕はまだ、子どもを亡くしたことがありません。
 ですから本当の所は分かりませんが、作中にある「全く理不尽な悲劇」に遭った人の一種孤独感というかそういうものが伝わってきました。

 この小説を読んでいた頃、古い友人に子どもが産まれていたそうです。
 その子は、先天性の病気で手術をしたそうですが、昨年末に亡くなったのだそうです。

 その知らせを聞いて、何も答えられませんでした。
 何を言っても嘘っぽく感じられました。

 せめて、その子が生きていたことを出来るだけ長く覚えていこうと思います。
 僕に出来るのは、そのくらいしか思い当たりません。

 人間は、無力なものなんですね。
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